多頭飼いを始めたのに、
「シャーッが止まらない…」
「近づくたびに威嚇される」
「時間をかけているのに仲良くならない」
このように、威嚇が続くと不安になりますよね。
猫が威嚇するのは“相手が嫌いだから”だけではありません。
実は **環境の不備や距離が近すぎること** が原因であるケースがとても多いのです。
・逃げ場がない
・トイレやごはんが近すぎる
・高い場所が足りない
・新入り猫の匂いが強すぎる
・先住猫の不安が解消されていない
こうした状況では、どれだけ時間をかけても威嚇は減りません。
この記事では、
● 威嚇が続く原因
● 見直すべき環境ポイント
● それぞれの改善方法
● 威嚇が減りやすくなる導入ステップ
● 受診を考えるべきケース
をわかりやすく解説します。
「もう仲良くなれないかも…」と思ってしまう前に、
まずは環境を整えることから始めましょう。
威嚇が続く理由は?まず知っておきたい3つの根本原因
1. 距離が近すぎる(物理的・心理的な距離)
猫は自分で距離を選べないと強い不安を感じる。
特に逃げ場がないと威嚇がエスカレートしやすい。
2. 資源(ごはん・トイレ・寝床)の競争が起きている
多頭飼いのトラブルの8割がこれ。
奪われる不安が威嚇の原因に。
3. 匂いの慣れが進んでいない
猫は匂いで「仲間かどうか」を判断するため、
匂いの共有ができていないと警戒が続く。
威嚇が続くときに真っ先に見直すべき環境ポイント
★1. 隠れ家・逃げ場の不足
● 箱・キャリー・押し入れ・カーテン裏などを複数
逃げ場があると「戦う必要がない」と判断し、威嚇が減る。
● 一方が追い詰められる動線は避ける
直線的な狭い廊下はケンカの原因に。
★2. 高い場所が足りない
● キャットタワー ● 壁ステップ ● 棚の上のスペース
縦方向の空間は猫の“心の逃げ場”。
高い場所1つで関係がガラッと改善することも多い。
★3. トイレの数・配置が不適切
● トイレは必ず「猫数+1台」
● 入口が一つの狭いトイレは避ける
相手猫が前を塞げるため、威嚇・粗相の原因に。
● 物陰に隠れるような場所も危険
不意打ちされる不安がストレスに。
★4. ごはん場所が近すぎる
● 視界が重ならない位置に配置
● 部屋を分ける・高低差をつけると安心
ごはんの奪い合いは“見えないストレス”を生む。
★5. 導入ステップを飛ばしている
● 匂い → 音 → 姿 → ケージ越し → 短時間対面
この順番を守らないと、威嚇が続きやすい。
★6. 先住猫のストレスケアが不足
● なでる順番・ごはん・挨拶は先住猫から
● 先住猫用の安心スペースを優先的に確保
「私の居場所がない」という不安が威嚇につながる。
★7. 新入り猫のテンションが高すぎる
● 子猫や活発な猫がしつこいと威嚇される
● 遊び時間を増やしてエネルギー発散を
★8. 匂いの共有が足りない
● タオル交換 ● ベッド交換 ● 部屋交換
匂いづけが進むと“敵ではない”と認識しやすくなる。
威嚇が減りやすくなる環境の改善方法
● 隠れ家を3〜4か所以上用意
● キャットタワーは2台以上が理想
● トイレは家の別方向に設置
● ごはんタイムは完全に別スペースで
● フェロモン製剤(フェリウェイ)を併用
● 匂い交換を毎日継続する
● 無理な対面はしない
それでも威嚇が続くときは導入を“戻す”のが正解
STEP1:完全に部屋を分ける
STEP2:匂い交換を丁寧に行う
STEP3:ケージ越し対面に戻す(短時間)
STEP4:再び短いフリー対面へ
導入をやり直すことで、急に関係が改善することも珍しくない。
受診を検討すべきケース
● 威嚇と同時に攻撃性が増している
● 急に怒りっぽくなった
● 食欲低下や元気がない
● 痛みや病気が疑われる症状がある
身体の不調が攻撃行動の原因になることも。
まとめ|威嚇は“環境改善”で大きく減らせる
威嚇が続くときは、関係性ではなく
“環境に原因がある”ことが多いです。
【見直すべきポイント】
・隠れ家や逃げ場は十分か
・高い場所が複数あるか
・トイレは猫数+1か
・ごはん場所は分けているか
・導入ステップを飛ばしていないか
・先住猫のケアができているか
環境を整えるだけで、威嚇が自然と減っていくケースはとても多いです。
焦らず、猫が安心できる空間をつくることで
少しずつ心の余裕が生まれ、関係性も穏やかになっていきます。
